日本では、総理大臣といえばいつも“おじさん”や“おじいちゃん”ばかり。
これってたまたま? それとも、何か理由があるの?
今回の参議院選挙をきっかけに、
「どうして若い人が政治で活躍できないのか」が気になって、調べてみました!
📝 目次
🧓 日本の総理はなぜ「高齢」ばかり?
日本の総理大臣の就任時の平均年齢は約61歳。以下は近年の総理とその年齢です:
氏名 | 就任年 | 就任時年齢 |
---|---|---|
小泉 純一郎 | 2001年 | 59歳 |
安倍 晋三(第1次) | 2006年 | 52歳 |
福田 康夫 | 2007年 | 71歳 |
麻生 太郎 | 2008年 | 68歳 |
鳩山 由紀夫 | 2009年 | 62歳 |
菅 直人 | 2010年 | 63歳 |
野田 佳彦 | 2011年 | 54歳 |
安倍 晋三(第2次) | 2012年 | 58歳 |
菅 義偉 | 2020年 | 71歳 |
岸田 文雄 | 2021年 | 64歳 |
石破 茂 | 2024年 | 67歳 |
こうして見ると、やはり 60代が中心。
日本の政治において「若手」とされる 40代のリーダー は、これまで 一人も登場していません。
🌍 海外では若手リーダーが次々と誕生(就任年順)
国 | リーダー | 就任年 | 就任時年齢 | 備考 |
---|---|---|---|---|
カナダ | ジャスティン・トルドー | 2015年 | 43歳 | “イケメン首相”として人気。父も元首相 |
ニュージーランド | ジャシンダ・アーダーン | 2017年 | 37歳 | 育児中に首相。コロナ対応と柔軟なリーダー像で世界的評価 |
フランス | エマニュエル・マクロン | 2017年 | 39歳 | 前職なしで当選。エリート&改革派として注目 |
フィンランド | サンナ・マリン | 2019年 | 34歳 | 史上最年少の女性首相。5人の女性閣僚チームで話題に |
ウクライナ | ヴォロディミル・ゼレンスキー | 2019年 | 41歳 | 元コメディアン。未経験から大統領に。戦時下で支持拡大 |
エストニア | カヤ・カラス | 2021年 | 43歳 | 女性×デジタル国家×NATO対応で国際的に存在感 |
チリ | ガブリエル・ボリッチ | 2022年 | 35歳 | 元学生運動家。格差是正を掲げて大統領に |
日本では“若手”とされる40代で、すでにこれだけ多くの国のトップが誕生しています。
しかもその中には、30代で国家を率いたリーダーや、育児や未経験からの挑戦を成し遂げた人たちも。
🚧 日本で若手が政治で活躍できない理由=制度の壁
では、なぜ日本では若手リーダーが生まれないのでしょうか?
その背景には、個人の努力では越えられない“制度の壁”が存在しています。
① 政治にはお金がかかりすぎる
- 供託金(衆院300万円、参院300万円)+選挙費用で、初期費用は数百万~数千万円
- 政治資金パーティーでの資金集めが主流だが、透明性に課題あり
- 個人献金には年間上限(150万円)があり、税制優遇も限定的
② 世襲が常態化している
- 国会議員の約3割が世襲
- 地盤・看板・カバン(後援会・知名度・資金)を引き継げる
- 世襲を制限する法制度は存在しない
③ 派閥と序列文化が根強い
- 自民党などでは派閥が人事・資金を握っている
- 若手議員は発言権が弱く、派閥ボスの意向を重視
- 民主党政権下では「派閥解体」が試みられたが立ち消えに
④ 選挙制度と組織票の影響が大きい
- 高齢者の投票率が高く、若者の声が届きにくい
- 業界団体や宗教団体などの組織票が強い
⚠️ 制度の壁は既得権益によって維持されている
世襲、派閥、裏金、組織票…
これらは 今の制度にいる人たちにとって都合が良い仕組みであり、
変えようとする人たちは少数派です。
📣 私たちにできること
- 投票に行く、周囲にも呼びかける
- 制度改革を掲げる政党や候補者を調べて応援する
- 政治家や政党に意見を送る/SNSやブログで発信する
✏️ まとめ
- 日本の総理の就任平均年齢は60代。若手が出てこない
- 「金・世襲・派閥・組織票」の壁が若手の参入を阻んでいる
- これらは既得権益に守られた制度の中で温存されている
- でも、国民の関心と行動で変える力もある
私たちの子どもたちが大人になる頃、
「政治って、年配の人ばかりがやるものじゃないよね」って、
当たり前に言える時代になっていてほしい。
そのために、今を生きる私たち親世代が、少しずつでも声を上げていくこと。
それが、未来を少し変えるかもしれません。
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